UK2011 ④
滞在4日目、湖水地方での retreat を終えて、spiritualist service を受けるためにロンドン周辺に向かいます。 湖水地方からロンドンまでは、車で5、6時間はかかる距離です。 途中湖水地方のボーダーストーン、そしてヨークシャーデールズ国立公園に立ち寄りながらゆっくりと移動する行程にしました。 ボーダーストーンは氷河期に、はるかアイルランドから転がってきたという伝説がある巨石。 微妙なバランスで斜めに佇むその姿は愛らしいものでした。 次に訪れたヨークシャーデールズ国立公園は膨大な面積の地域で、見所は数々あるのですが、今回はマルハムデールで2時間ほどウオーキングをすることにしました。 Limestone pavement 湖水地方にしろこのヨークシャーデールズにしろ、あちらこちらにナショナルトラスト所有の地域があり、大切に保護されています。 英国人の自然や文化遺産を保全しようというその心意気には毎度感心させられます。 開発一辺倒の日本の姿勢を見るにつけ、社会の成熟度の違いをまざまざと見せ付けられる思いです。 この辺まで来ると自分たち以外に外国人らしき姿は見かけません。 しかしこの日は平日にもかかわらず、多くの家族、友人同士、あるいはカップルが歩くことを楽しみに訪れていました。 歩くこと自体を楽しむというのも英国人気質ですね。 今夜の宿に向かう途中、コッティングレーという街に立ち寄りました。 この街は1917年に妖精写真が撮影されたことで、一躍有名になった所です。 かつて妖精がすぐ近くにいたというその場所の雰囲気を味わおうと考え寄り道したのですが、結果は残念なことに…。 古くからあるオールドタウンは残っていましたが、その周辺は開発が進み、住宅地や工業団地に変わってしまっていました。 妖精写真が取られた渓谷もわからず、妖精の気配すら感じられない荒々しい新興都市に変貌してしまったようです。 この日は、一方で昔からある自然遺産を大切に守ったものと、一方ではお構い無しに開発を進めたもの、奇しくも両方を体験する日となりました。 なんとはなしにスタジオジブリの「平成たぬき合戦ぽんぽこ」や「もののけ姫」を思い出して、少し残念な気持ちになりました。 未来の日本人に残してあげられる大切なものとは何なのでしょうか?