UK2015③
テルミニ駅 |
三日目。
今日は聖フランチェスコが活躍したアッシジに向かいます。
朝早くローマのテルミニ駅を出て、片道2時間強の電車の旅です。
初日に乗り間違いの失態をしているので、同じ轍を踏まないように電光掲示板で何度も行き先と停車駅を確認してから乗り込みます。
30分ほど走ると都市の雰囲気は薄れ、田舎町や畑、放牧地等のどかな景色が広がります。
そのうち遠くに見えていた山々が近くに迫ってきて、何本か長いトンネルを抜けるとウンブリア州に入り、アッシジが近づいてきます。
アッシジ駅 |
アッシジ駅で降り、ここからは路線バスに乗り換えて聖フランチェスコが生まれ育った旧市街へと向かいます。
P.Za Matteotti Assisi でバスを降り聖ルフィーノ大聖堂を見学、高台にある要塞ロッカマジョーレからアッシジ旧市街を一望し、聖キアラ教会、聖フランチェスコ聖堂というコースで巡ります。
スパジオ山の中腹標高500メートルにあるアッシジ旧市街は、街全体が坂になっていますので、このコースで巡れば始めのロッカマジョーレにさえ頑張って登れば、あとはずっと下りになるので楽チンです。
教会のそれぞれに見所がありますが、清貧を旨として一切の所有を認めなかった聖フランチェスコにはあまり似つかわしくない豪華な建物には少々違和感を禁じ得ませんでした。しかしこれらも彼の残した偉大な功績を伝承しようとした弟子たちの凄まじい努力の結晶だと考えると、それはそれで評価しなければと思います。
アッシジにはアッシジ時間が流れているといいますが、のんびりとしたこの街の雰囲気は聖フランチェスコの生き方や彼が残した詩に思いを寄せる心の余裕を取り戻させてくれます。
今回は残念ながら聖フランチェスコが活動の拠点としていたカルチェリの庵やサンダミアーノ修道院へは寄れませんでしたが、また時間を作って今度はそちらをメインに再訪したいと思いました。
聖フランチェスコが生きた時代の雰囲気を色濃く残しているのはおそらくそちらでしょうから …
ローマへの帰りの電車を待つ時間、アッシジ駅近くのサンタマリア・デリアンジェリ教会に立ち寄ります。
ここは聖フランチェスコ最後の地で、礼拝堂には彼が生前身につけていた腰紐が祀られています。
聖フランチェスコが生きていた証を間近にし、彼の生き様に再び思いを馳せるのでした。