スピリチュアルのようなもの一覧

 賢い消費者になるためには、正しい知識と眼力が必要です。

 日本でスピリチュアル全般が胡散臭くなってしまった原因の一つに、「スピリチュアル」という言葉の曖昧さがあると言って良いでしょう。2000年代にスピリチュアルカウンセラーを名乗る人物がブレイクしたことで、「スピリチュアル=儲かる」といったような風潮が出来てしまい、貪欲な人物たちが何でもかんでも「スピリチュアル」を名乗って参入してきました。結果として、五感では捉えきれないものの全てに「スピリチュアル」と絡めて名付けが行われたといって良いくらいです。この事実は、後世のために記憶と記録に留めておくべきです。

 スピリチュアルという言葉を英語圏の人々は実際のところどういった観念で用いているのでしょうか?

 spiritual を英英辞典で調べると「宗教に関するもの」という意味が出てきます。世界の主な宗教は、死者(霊)を供養し、死後世界を説き、それを踏まえてこの世の正しい生き方を説いています。つまり宗教とは霊に関係していることです。

 同じ英英辞典では、spiritual のもう一つの意味に「肉体や精神ではなく、霊に関するもの」という記述があります。スピリチュアルとはずばり霊に関するものなのです。精神活動も五感で捉えきれないものですがこちらに spiritual と名付けるのは見当違いなのです。精神的なものには mind とか mental を使用するのが正しいのです。

 参考までに私が今までに見聞きしたものの中で「スピリチュアル」に関係があるように喧伝されていたものを図にまとめてみました。

 実にたくさんありますが、これらの中で本当の意味でスピリチュアルと呼べるものは霊的なものだけなのです。霊視、霊聴、霊界通信など、いわゆる霊媒現象に関わるものだけが本当の意味でのスピリチュアルなのです。そしてその中でも宗教性を持ったもの、つまり霊媒現象からこの世の正しい生き方を説いているものだけが spiritual を名乗るにふさわしいと考えます。

 であるのに霊的なものとは一切関係ないものに「スピリチュアル」を名乗るわけは、携わっている本人がスピリチュアルの本当の意味を知らずにあるいは区別もできずに名乗っている場合もあるでしょう。そういった方たちはもしかしたら聞きかじりの浅い知識しか持ち合わせていないのかもしれません。あるいは全く関係のないものとわかっていながらあえてスピリチュアルに関連付けて消費者を煙に巻こうとしていた人物もいることでしょう。いずれにせよ心の支えや拠り所を求めてスピリチュアルに惹かれた人にとって、こういったような人物に引っかかってしまったら悲劇以外の何物でもありません。

 もちろん療術、統計学、東洋思想、心理学などをしっかり修め、その分野のエキスパートとして社会や人の役に立っている方はたくさんいらっしゃいます。あなたがその分野の援助が欲しいのであれば、そちらの扉を叩かれれば良いことです。

 一方でスピリチュアルという言葉に何かより深いもの、内面的なもの、人生の指針のようなものを求めていらっしゃるのであれば、 spiritual を名乗るにふさわしいものの扉を叩かなければ目的は達せられないことでしょう。

 賢い消費者になるためには、正しい知識と眼力が必要です。

 もうひとつあなたを惑わすものに「サイキック」があります。スピリチュアルに似ていて、まったく霊的ではありません。これが少々厄介です。

次回以降に続きます。

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